宇部興産は7日、一部製品で顧客と取り決めた品質検査を行わずに出荷していた不正問題で、調査委員会による最終報告書を公表した。山本謙社長が都内で記者会見し、「品質保証への意識が現場だけでなく、私を含めた経営陣の間で低かった」と謝罪した。再発防止に向けて「前例踏襲主義の悪い風土を打ち破らないといけない。人事異動で品質検査の担当者を増やす」と今後の方針を示した。
汎用樹脂やコンクリート材料など24製品を対象に、宇部マテリアルズなどグループ6社で品質検査の不正が発覚した。山本社長は「トップの経営責任であり、甘かった。大いに反省している」と述べた。国内事業の品質検査調査は今回で完了した。海外事業については今後、調査を進める。
不正の方法は担当者が交代しても引き継がれたという。「前例踏襲主義により、問題が表に出なければ大丈夫という風土ができあがってしまった。この風土を打ち破らないといけない」(山本社長)。汎用樹脂をつくる千葉の工場では1996~98年ごろ、試験結果を入力しなくても規格を満たす数値がランダムに表示される不正な管理システムが採用された。
不正に関わったのは、品質検査を担当する部署を中心に、グループ全体で数十人にのぼる。役員は含まれていない。再発防止策として、品質検査を巡る教育体制の拡充を盛り込んだ。山本社長は「外部の力を借りながら順次強化する」と述べた。
山本社長ら本社の経営幹部6人について、6月の月額報酬を30%~100%の減額とする。現場レベルの社員については今後、順次処分する。
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