2018年11月26日月曜日

取締役会に諮らず=退任後報酬、80億円-ゴーン容疑者事件・東京地検

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が巨額の役員報酬を少なく見せ掛けたとされる事件で、ゴーン容疑者が報酬の半額程度を退任後に受け取ることについては、日産の取締役会に諮られていなかったことが26日、関係者への取材で分かった。

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 東京地検特捜部は退任後報酬についても有価証券報告書に記載する義務があったと判断。こうした方法で2017年度までの8年間に約80億円の報酬が隠されたとみて捜査している。
 関係者によると、ともに逮捕された前代表取締役グレッグ・ケリー容疑者(62)は、退任後に役員報酬の半額程度をゴーン容疑者に支払うことを記載した文書を作成する一方、報酬を後払いすることについて取締役会には報告していなかった。実際に支払う際の名目は定まらないままで、日産側は将来の支払いに充てる資金の積み立てなどは行っていなかったという。
 特捜部の調べや関係者によると、ゴーン容疑者は、10年3月期から年額報酬1億円以上の役員の公表義務化が始まり、高額報酬への批判が起きることを懸念。側近のケリー容疑者に対応を指示し、実際の報酬約20億円の半額程度を退任後に受け取る方法が考案されたとみられている。(2018/11/26-19:06)

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