電通の違法残業事件を巡り、過労自殺した同社の新入社員、高橋まつりさん(当時24)の母親の幸美さん(55)は25日、東京地検がまつりさんの上司を不起訴処分としたのは不当だとして、検察審査会に申し立てたことを明らかにした。申立日は2017年12月27日。残業時間の過少申告を指示するなど悪質性が高いと考えたという。
事件では、法人としての電通に対する罰金50万円の有罪判決が確定している。東京都内で記者会見した幸美さんは「違法労働が会社の風土であったからとか、何人もの社員が同じように違法な労働をしていたからという理由で、上司の行為が許されてよいのか。このことを日本全体に問いかけたい」と話した。
遺族側の代理人弁護士によると、まつりさんの上司は部下が長時間労働を行った際、「社内飲食をしていた」と会社に虚偽の報告をするよう指示。「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」「女子力がない」などセクハラやパワハラもしていたという。
電通は25日、「全社、全グループをあげて労働環境改革と再発防止に取り組んでいく」とコメントした。
Read Again https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26139510V20C18A1CR8000/
0 件のコメント:
コメントを投稿