2018年1月25日木曜日

〔マーケットアイ〕外為:ダボス会議の関心急上昇、「弱いドル」の真意 米大統領講演で確認

[東京 25日 ロイター] -

<17:04> ダボス会議の関心急上昇、「弱いドル」の真意 米大統領講演で確認

スイスで行われている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の注目度が一気に増してきた。今年は各国首脳らが数多く登場するため、もともと関心は強かったが、前日から市場でドルが広範に大きく売られたことで、あすのトランプ大統領の講演で、ムニューシン財務長官の「弱いドルが良い」発言の真意を見極めたいとの見方だ。

長らく「強いドル」を掲げてきた米通貨政策。異例ともいえる今回の財務長官発言は、現在のところ市場では「通商問題で強硬姿勢をアピールしようとしただけではないか」(外銀)などとして、通貨政策の抜本的な変更を示唆したものではないとの受け止めが優勢。大統領も火消しに回れば、ドルは多少切り返す可能性もある。

一方で大統領が同調した場合も、パニック的な売りには至らないとの指摘が出ている。劇的な変更を目指した移民政策など他の政策もあまり実現していないため「市場は最近、大統領の言動を額面通りに受け取らなくなっている。他の閣僚級メンバーから同様の発言がさらに出てこないと、市場は本当の転換点とは受け止めないだろう」(シティグループ証券外国為替・新興国市場本部長の狩野弘一氏)という。

大統領の講演予定は日本時間26日午後10時から。

<14:58> ドル108.91円まで下げ幅拡大、市場心理が悪化

ドルは午後に入り一時108.91円まで下落。前日海外市場でつけた安値を小幅下抜け、昨年9月11日以来4カ月半ぶり安値をつけた。久々の円高水準とあって下値では国内勢が買いを入れているもようだが、急速な円高で日経平均が前日比300円近い下げとなっていることもあり「センチメントの悪さが上値の重しになっている」(外銀)という。

<12:10> 正午のドルは109円前半、仲値通過後は戻り売りに押される

正午のドルは、前日ニューヨーク市場の午後5時時点に比べ、ややドル安/円高の109.05/07円だった。仲値にかけて輸入企業のドル買い/円売りが入り、109円半ばまで上昇したが、その後は戻り売りに押された。

前日からドル売りの流れを引き継ぐ形で、対ユーロ、対ポンドなどでもドルは弱含んでいる。

きょうは欧州中央銀行(ECB)理事会とドラギ総裁の会見が注目される。ユーロ高や早期緩和解除観測をけん制するような指摘が出れば、ユーロ高/ドル安の流れに歯止めがかかり、ドルは持ち直すきっかけになるとの見方が多い。

<11:37> ドル109円前半、米財務長官発言の意図分からず戸惑い

ドルは109.18円付近。仲値付近にかけて109.48円まで上昇したが、その後は伸び悩み、109円前半に下落している。「昨日の下げについていけなかった向きも多い。109円半ばより上は戻り売りのスタンス」(国内証券)との声が出ていた。

前日、ドル売りを強める要因になったムニューシン米財務長官の発言について、市場からは戸惑いの声も出ている。「ウォール街出身のムニューシン氏が、輸出立国でもない米国のドル安を容認するのはあり得ない。ダボス会議に出席するトランプ大統領に対するリップサービスではないか」(邦銀)との声が出ていた。「外為市場がドル安で大きく反応したため、ロス商務長官があわてて否定する茶番劇が起きている」(同)という。

ダボス会議に参加しているムニューシン米財務長官は「弱いドルは米国の貿易にとって良いこと」と発言。ムニューシン長官の発言後にはロス米商務長官が「強いドルが望ましいとの米国のスタンスに変わりはない」などの火消し発言を行ったとされる。

<09:48> ドル109円前半、国内勢の買いでじり高

ドルは109.36円付近。仲値に向けて国内輸入企業によるドル買い/円売り、投資家の外債投資やヘッジ外しに伴うドル買いなどが入っているとの観測がある。市場からは「久しぶりの安値圏。買おうとしていた人からすると買いやすい」(国内金融機関)との声が出ていた。

<08:33> ドル109円前半、米インフラ投資拡大の見通しには反応薄 

ドルは109.25円付近。

トランプ米大統領がインフラ投資の規模が当初発表を上回るとの見方を示したが、米国の保護貿易的な政策が警戒され、ドルの反応は小幅にとどまっている。

トランプ大統領は24日、今後10年間のインフラ投資の規模について、当初発表の1兆ドルから約1兆7000億ドルに拡大する見通しを示した。詳細は来週の一般教書演説に盛り込まれる見込み。

一方、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では24日、独仏伊首脳から国家主義と保護主義への回帰に対する懸念が表明された。トランプ氏は大統領選から保護主義的な政策を訴えており、「今回のセーフガード発動も決してサプライズではないが、有言実行し始めたことは世界経済の先行きに影を落とす」(外為アナリスト)との声が出ていた。

<07:56> ドル108.70─109.90円の見通し、ドル安地合い ECB理事会に注目

ドル/円は109.20円付近、ユーロ/ドルは1.2403ドル付近、ユーロ/円は135.43円付近。

きょうの予想レンジはドル/円が108.70―109.90円、ユーロ/ドルが1.2340─1.2460ドル、ユーロ/円が134.80―136.00円。

きょうは商業決済が集中しやすい五・十日ということもあり、仲値にかけて国内実需筋のドル買い/円売りが下値を支える可能性がある。ただ、ドル買いが一巡した後はドル安の地合いに飲み込まれ、再び108円台への下落もある得るという。

前日海外時間、ドルは108.96円まで下落し、昨年9月11日以来4カ月半ぶりの安値をつけた。欧州の良好な経済指標を背景にしたユーロ買いや米国のセーフガード発動などでドル売りの流れが続く中、ムニューシン米財務長官がドル安を歓迎する姿勢を示したことなどが圧迫した。

ドルは全面安の様相で、ユーロ/ドルは1.24ドル台、英ポンド/ドルは1.42ドル半ばにそれぞれ上昇している。「欧州通貨高/ドル安の流れが止まらなければ、ドル/円は多少戻ってもまた押し戻される」(ブローカー)との見方も出ていた。

きょうは欧州中央銀行(ECB)理事会とドラギ総裁の会見が注目される。ユーロ高けん制が出れば、いったんユーロ高に調整が入る可能性もあるが、日銀の黒田東彦総裁の会見後にドル高/円安に動いた後、反落した経緯もあり、ユーロの値動きには注意が必要だ。

全スポットレート(ロイターデータ)

アジアスポットレート(同)

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