政府税制調査会の元会長で、一橋大名誉教授の石弘光(いし・ひろみつ)さんが25日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。81歳。葬儀は近親者で営んだ。お別れの会は、10月2日午後2時から東京都千代田区一ツ橋2の1の1の如水会館。喪主は妻真美子(まみこ)さん。
専門は財政学。1961年一橋大経済学部卒業、助教授、教授などを経て98年から2004年まで一橋大学長を務めた。政府の財政制度審議会などの委員を歴任し、00年に政府税制調査会会長に就任。将来の景気回復に頼る財政再建策を一貫して批判し、増税による財政立て直しを訴えて消費税率引き上げの重要性などを説いた。05年には、税調会長として配偶者控除の廃止など大胆な所得税改革を盛り込んだ提言を取りまとめ「サラリーマン増税」と批判を呼んだが、自説を曲げることはなかった。だが、与党・自民党との関係が悪化。06年に発足した第1次安倍晋三政権が再任を認めず、会長を退任した。
07年から11年まで放送大学学長を務めた。また、旧民主党政権下では、政府の行政刷新会議が実施した「事業仕分け」の民間委員(仕分け人)や、日本郵政の社外取締役を務めるなど、税財政の「お目付け役」として存在感を発揮した。
16年6月、末期の膵臓がんと診断され、闘病体験などを積極的に発信していた。
Read Again https://mainichi.jp/articles/20180829/k00/00m/060/067000c
0 件のコメント:
コメントを投稿