2018年8月31日金曜日

「上長の指示で上乗せあった」 ヤマト一問一答

 ヤマトホールディングスの山内雅喜社長らは31日、子会社が法人向け引っ越し代金を過大請求していた問題について記者会見を開いた。主な一問一答は以下の通り。

 ――組織ぐるみと捉えているか。

 「先日、会社としての指示はないと申したが、四国では上長の指示で上乗せの見積もりが行われていた」

 ――全国11の統括支店のうち何件で組織的な水増しがあったのか。

 「5統括支店で具体的な事案があった。それ以外でも支店長が黙認していたとの報告があった」

 ――黙認していた事案は組織的ではないのか。

 「直接的な指示があったということや、会社で主導していたということではないと思うが、是正すべきものをしていなかったのは会社としても重要な問題であることに間違いない」

 ――価格設定に無理があったのではないか。

 「競争環境や人件費、燃料費が変化するなかで価格設定を適宜見直さなければならなかったが、対応できていなかった。結果的に適切な価格設定になっていなかった」

 ――引っ越しの額に応じて報酬があり、成果主義に陥ってしまったことが要因ではないか。

 「インセンティブが大きな要因という認識は持っていない。インセンティブの仕組みがあることでむしろ働きがいにもなる。ただしそれが過度になってはいけない」

 ――引っ越し事業からは撤退しないのか。

 「早く再開して、翌年3月の需要期に応えられることを目指したい。今後、新商品開発をしていくなかでサービスのあり方を広く検討し、国民に求められるものをどう提供すべきか考えていく」

 ――残業代未払いなど、外部からの通報で発覚する事案が続いている。

 「内部通報などで課題を発見し、対応するガバナンスにしていく必要があると改めて認識した」

 ――昨年は宅配便の料金を引き上げた。

 「料金の見直しでお客さんに協力いただいた。宅配便は社会インフラとして信頼され続ける必要がある。そのなかでの不適切な事案は重く受け止めなければいけない」

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