2017年10月28日土曜日

スバル無資格検査 県財界「早く信頼回復を」 県内に下請け733社

 9月の日産自動車に続いて群馬の基幹企業SUBARU(スバル)でも27日、無資格検査問題が発覚した。しかも、現場は太田市の群馬製作所本工場と矢島工場の2工場で、スバル城下町の太田市や県財界からも、驚きの声とともに「できるだけ早く信頼回復に務めてほしい」という悲痛な声があがっている。

 スバルは本社こそ東京都渋谷区恵比寿に置いているが、自動車製造工場は全国でも群馬県内に現場となった2工場と大泉工場(大泉町)の3工場が請けおう。本工場と矢島工場は「レガシィ」や「インプレッサ」「フォレスター」などの乗用車を生産している。

 太田市の同社工場関係者は「朝のニュースで知った。驚いている」と口をそろえ、戸惑いを隠せない様子。本社からも特に連絡はないとして「状況を見守るしかない」と言葉少ない。

 元同社(旧富士重工業)執行役員で太田市副市長の木村正一氏は「ネットの記事で読んだ。中身は全く分からない」と戸惑いを隠せず、「騒ぎが大きくなってほしくない。スバルの売り上げは市の税収に直結する」と不安げに語った。

 帝国データバンクによると、同社グループの下請け先は全国に8776社。群馬県は733社で、東京都(2119社)、愛知県(812社)に次いで全国3位。日産のような出荷停止に発展すれば、下請け先への悪影響が及ぶ可能性もあり、県商工会議所連合会の曽我孝之会長は「なるべく早く信頼回復に努め、ダメージを最小限に抑えてもらいたい」と訴えた。

 県産業政策課は「誠に遺憾でユーザーの不安解消にしっかり対応してほしい。リコール問題が具体化すれば県内中小企業にも影響が懸念される」とし、週明けにも県内中小企業団体などを集め情報共有を図る。

 同社の前身は旧日本軍の戦闘機を生産した中島飛行機で、前身の飛行機研究所が設立された1917(大正6)年から百年となる今年4月、富士重工業からSUBARUに改名、ブランド価値を高めるべく再出発を果たしたばかりだった。

Let's block ads! (Why?)

Read Again http://www.sankei.com/region/news/171028/rgn1710280047-n1.html

0 件のコメント:

コメントを投稿