2018年1月25日木曜日

ドル急落、一時108円後半 米財務長官発言で=NY市場

[ニューヨーク 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが主要通貨に対して大幅に下落し、対円で一時108円台後半に値下がりしたほか、主要通貨バスケットに対して3年ぶりの安値を更新した。ムニューシン米財務長官がドル安を歓迎する姿勢を示したことなどが材料となった。

ムニューシン長官は、スイスのダボスで開かれている世界経済フォーラムでの記者会見で「明らかに弱いドルはわれわれにとって良い。貿易や各種機会に関わるからだ」と語った。

みずほのFXストラテジスト、サイリーン・ハラリ氏は「財務長官がドル高に反対する発言を行ったのは本当に久しぶりで、極めて重大な発言だ」と述べた。

ムニューシン長官の発言を受けドル売りが加速した。市場では、通貨安が米経済の長期的な下支えになり得るのか疑問、との声も聞かれる。

トランプ大統領が前日、太陽光パネルと家庭用大型洗濯機についてセーフガード(緊急輸入制限)の発動を命じる文書に署名したことも、ドル安要因となった。「こうした貿易摩擦が起きるたびに、通貨へのマイナス心理が強まる」(シリコンバレー銀のミン・トラン氏)という。

ホワイトハウスのサンダース報道官はこの日、ドル相場は非常に安定しており、トランプ大統領は自由変動相場を支持していると述べた。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.99%安の89.235。90ポイント割れは2014年12月以来。ドル/円JPY=は約1%値下がりした。

欧州など他の国・地域でも成長が持ち直すなか、金融引き締めの動きが米国だけでなく世界的に広がるのではないかとの見方が根強く、ドル売り圧力となっている。欧州中央銀行(ECB)は翌25日に理事会を開催する。ユーロ/ドルEUR=は0.84%上昇。

ポンド/ドルGBP=も上昇し1.42ドルを超えた。9―11月の就業者数が予想外の大幅増となり、賃金は約1年ぶりの大幅な上昇を示したことが材料視された。

ドル/円 NY午後4時 109.13/109.15

始値 109.54

高値 109.60

安値 108.97

ユーロ/ドル NY午後4時 1.2398/1.2400

始値 1.2338

高値 1.2415

安値 1.2332

表はロイターデータに基づいています

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