いすゞ自動車は3日、トヨタ自動車と資本関係を解消すると発表した。トヨタがいすゞ自動車の保有株の全株式をいすゞに売却する。いすゞの自社株買い費用は800億円。2006年に資本・業務提携して小型ディーゼルエンジンで協業を検討したが、目立った成果が出ていなかった。トヨタはトラックなど商用車の次世代技術開発は子会社の日野自動車を軸に進める方針だ。
トヨタは06年、いすゞに5.89%を出資した。排気量1600ccのディーゼルエンジンを共同開発し、北海道に新工場を建設して生産を始める検討を進めていた。
しかし、需要の急変で交渉は中断し、再開のメドが立たないまま計画を打ち切った経緯がある。「現在も技術者同士の心理的な距離は遠い」(トヨタ幹部)といい、保有の意義が薄れていた。18年3月末現在の保有株式は約5000万株。
トヨタ子会社の日野は4月、独フォルクスワーゲン(VW)と商用車分野で提携交渉に入る方針を打ち出した。いすゞは11~12年ごろにVWとの提携交渉を進めたが折り合えなかった。
いすゞは経営危機にあった1971年、米ゼネラル・モーターズ(GM)からの出資を受け入れて乗り切った。GMとの蜜月関係は長く続いたが、06年にGMが経営不振のため資本関係を解消。その後はVWなどと提携を模索するも、資本受け入れについて溝が埋まらなかった。
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