2018年11月21日水曜日

株安・原油安でリスク回避のドル買い優勢 ドル円は底堅い動き=NY為替前半

2018/11/21 03:31

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となっており、ドル円も底堅い推移となっている。株安・原油安が急速に進むなど、市場はリスク回避の雰囲気を強めている。ダウ平均が一時500ドル超下落するなど米株式市場が下げ止まらない中、序盤のドル円はリスク回の円高の動きで上値が重かった。しかし、朝方の売りが一巡すると買戻しが強まり112円台後半まで戻す動き。重要なポイントの112.50円を回復している。

 ドル高の動きがドル円をサポート。前日はFRBの利上げ期待の後退からドル売りが優勢となっていたが、きょうは逆の動きで、リスク回避のドル高といったところのようだ。

 ドルに対しては様々な見方が出ているが、ユーロの上値の重さを見るとドルは底堅く推移するとの見方も出ている。もし、パウエルFRB議長が可能性として指摘してた通り、世界経済へのリスクが高まれば、FRBの利上げ期待も後退するが、同時に原油下落や株安から新興国市場からドルへの資金流入も予想され、意外にドルは底堅く推移するとの見方もあるようだ。世界経済が不安定になれば、米経済よりも他国の経済のほうが打撃が大きいことも留意される。

 ドル円は112.80円近辺まで戻しているが、目先の戻りターゲットとしては21日線が控える113円ちょど付近が意識される。

 ユーロドルは売りが強まり1.13ドル台に下落。ストップを巻き込んで1.1370ドル近辺まで下落しており、21日線を下回っている。

 きょうはECB理事からECBの資産購入終了後のイタリア債のファンディグについて相次いで懸念が出ていた。ECBは量的緩和(QE)政策により、これまでイタリア債を大量に購入してきた。最大の買い手でもあり、それが年内で無くなった場合、来年予定されている2750億ユーロのイタリア債のファンディングを誰が引き受けるのが懸念を示してた。財政赤字への懸念でイタリア債は売りが続き利回りも急上昇している中、来年のイタリア債は不安定な状況に置かれる可能性が警戒されている。

 ポンドドルも売りが強まり1.27ドル台に下落。ポンドは下値模索が続いているが、合意なき離脱とメイ首相の党首に対する不信任投票への警戒感が根強く、ポンドの上値は重い。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

配信元: Klug FX(クルークFX)

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