日産自動車の国内全工場で出荷前の完成車検査に無資格の従業員が関わっていた問題で、無資格者が有資格者の印鑑を使い、社内の書類上は正しく検査したように装っていたことが4日、関係者の話で分かった。意図的な偽装が日常的に行われていた可能性もあり、国土交通省は日産に詳しい経緯の報告を求めた。
日産の問題発覚を受け、国交省は他の自動車メーカーにも10月末をめどに検査体制について報告するよう要請している。
関係者によると、日産の工場では社内資格である「完成検査員」の認定を受けていない従業員が検査した場合でも、書類上は有資格者が作業したように見える押印がなされていた。印影の異なる有資格者名の印鑑が五つ使われていたケースも見つかったといい、検査書類の偽装が常態化していた可能性が高い。
同社は弁護士も交えて社内調査を進めているが、こうした偽装の判明で消費者の信頼が失われ、商品のブランドイメージが大きく低下するのは避けられそうにない。
国交省の要請を受け、他の国内自動車各社も無資格検査に類する行為がないかどうか確認作業を進めている。トヨタ自動車は、現時点で問題がないことを確認しているが、改めて調査した上で報告する方針という。(2017/10/04-23:59)
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