iPhone6以降のiPhoneモデルで、バッテリー劣化に伴い速度が低下する問題が明らかになったことを受けて、Appleはバッテリー交換料金の割引を打ち出すことで対処しました。しかしながらアナリストの中には、バッテリー交換料金割引サービスは、iPhoneを新たに購入する意欲を妨げるとして、良い方策ではないとの意見を持つ人もいるようです。
iPhoneの速度低下の発覚から割引適用へ
バッテリーが劣化するとiPhoneが遅くなる問題をAppleが公式に認めたのは昨年12月下旬のことです。
海外掲示板サイトRedditの「古いiPhoneのバッテリーを新品に交換したら動作が速くなった」という書き込みから発覚したこの問題に対し、Appleは米メディアTechCrunchに対して正式コメントを寄せました。
Appleの説明によれば、バッテリーが古くなったiPhoneの速度低下は、あくまで突然のシャットダウンを防ぐためであり、新しいiPhone買わせるための戦略ではないとのことです。
Appleは誤解を招いたお詫びとして、通常8,800円のバッテリー交換の金額を5,600円減額し、3,200円とすることを発表しました。
バッテリー交換割引は得策ではないとの意見も
アナリストからは、バッテリー交換割引は、企業のバブリック・リレーションズとして良い動きだったと評価する声も聞かれるものの、中にはiPhoneの販売台数の減少につながると厳しい見方を示す人もいるようです。
Barclaysのアナリスト、マーク・モスコヴィッツ氏は3日、少数の顧客がiPhone新規購入の代わりにバッテリー交換に流れるだけでも相当な影響が懸念されるとの意見を記しています。
モスコヴィッツ氏によると、5億1千9百万人のユーザーがバッテリー交換割引サービスを受ける権利を有しており、そのうちの10%が3,200円でバッテリー交換を行ない、30%は今年は新しいiPhoneを買わないと予測されるとのことです。
この計算が正しければ、Appleは2018年にiPhone1,600万台分の販売機会を失うことになり、それらの顧客は代わりに古いiPhoneのバッテリー交換へと流れてしまいます。
Appleは今年、多くのiPhoneユーザーが買い替えを行なうスーパーサイクルに突入するといわれていますが、バッテリー交換割引サービスの影響が気になるところです。
Source:fin24tech
(lexi)
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