大林組は23日、白石達社長と土屋幸三郎副社長が辞任して、蓮輪賢治取締役・専務執行役員が社長に昇格すると発表した。JR東海が発注したリニア中央新幹線の関連工事の入札に関して独占禁止法違反などの疑いで、東京地方検察庁特別捜査部と公正取引委員会による捜査・調査を受けて、社長を含む執行体制を一新する。
白石社長は同日会見し、「当局の捜査を受けたということは恥ずべきこと。世間を騒がせお詫びする」と謝罪した。ただ、自身の社長退任が工事受注の入札に関する容疑を受けたものかどうかについては、明言を避け、「真相究明やコンプライアンス体制の整備に向けた早期の経営体制の一新だ」との説明にとどめた。
今回の経営陣交代について大林組は、真相究明やコンプライアンス体制の整備を行うとともに、将来に向けた経営のかじ取りを早期にスタートすることが必要と判断したとしている。社長交代は3月1日付。23日午後4時から社長交代について記者会見する予定。白石社長は取締役に就任後、6月の株主総会後に相談役に就く。土屋副社長は23日付で辞め嘱託になる。
同工事をめぐる入札では、大手ゼネコンが不正に受注調整した疑いが浮上している。特捜部と公取委による捜査・調査の対象は大林組、大成建設、鹿島、清水建設で、昨年12月に本社の家宅捜索を実施し、独占禁止法違反や偽計業務妨害の疑いで追及する方針。JR東海の社員が見積もりに関する情報を漏らしたとの報道もある。
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