2018年5月23日水曜日

「無線式ATC」和歌山線に初導入へ 無線で列車制御、異常時対応強化 JR西日本

JR西日本が、227系電車の投入にあわせ、和歌山線の橋本~和歌山間に無線式ATC(自動列車制御装置)を初めて導入します。

和歌山線用227系に車上装置を搭載

JR西日本は2018年5月23日(水)、和歌山線の橋本~和歌山間に、無線式ATC(自動列車制御装置)を同社として初めて導入すると発表しました。

和歌山線は王寺駅(奈良県王寺町)と和歌山駅を結ぶ全長87.5kmの路線です。今回は紀の川沿いに走る橋本~和歌山間42.4kmに、無線式ATCが導入されます。

和歌山線用の新型227系電車に無線式ATCの車上装置を搭載。連続的な無線通信によって地上装置が各列車の走行位置を検知します。これにより、前を走る列車の位置を把握して、後ろの列車を減速させ、列車同士の安全な間隔を確保します。

従来のATS(自動列車停止装置)は、ケーブルを通して信号を送信し、線路の特定の地点に設置した装置(地上子)を介して列車に情報を伝えるシステムです。地上子を設置した「地点」から列車を制御します。

無線式ATCは無線で連続的に列車を制御するため、たとえば踏切でクルマが立ち往生しているときも、無線を介して自動でブレーキを作動させることができます。大雨や地震などに伴う急な速度規制のときも、その情報を列車に送信し、ブレーキを自動で作動させることが可能です。

ケーブルや地上子などが無線に置き換わることから、地上設備がシンプルになり、維持コストが削減できるという特長も。これによりJR西日本は「将来にわたって持続可能な鉄道システムを目指すことができます」としています。

2023年春、一部列車に対して導入を開始し、2024年春には全列車で導入を完了させる計画です。

【図】無線式ATCのイメージ

JR西日本が和歌山線に導入する227系電車のイメージ。国鉄時代に製造された105系電車や117系電車を置き換える(画像:JR西日本)。

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