イタリアは「信頼というかけがえのない資産を失うリスクから」常に数歩手前にあると、イタリア銀行(中央銀行)のビスコ総裁が述べた。イタリアは政治危機に陥り、国債利回りが急上昇、金融株が急落している。
ローマで29日開かれたイタリア中銀の年次総会で、同総裁は欧州連合(EU)規則についての議論や批判、改善を目指すことはできるが、貯蓄の保護や収支の均衡、国際条約の尊重を求める憲法の規定をないがしろにすることはできないとして、「イタリアの運命は欧州の運命だ」と述べた。
現在の政治混迷について、「さまざまな政治グループが明瞭性と予見をもって目標や政策、およびそれを実現する方法を定めるのは望ましいが、金融面での整合性を無視するのは賢明ではない」とし、「われわれの行動と計画が、国家レベルおよび世界レベルでの資源配分を導くシグナルとなる」と語った。
イタリア株は下落し、イタリア債とドイツ債のスプレッドは過去5年余りで最大幅に広がった。ビスコ総裁は「今日の市場で起こっている事態には、感情的なもの以外に何ら根拠はない」と述べた。
また、「ここ数日の緊張が和らげば」債務コストは低下するとも述べた。
原題:Italy Could Easily Lose Irreplaceable Asset of Trust, Visco Says(抜粋)
Italy Could Lose Irreplaceable Asset of Trust, Visco Says (1)
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