RIZAPグループは28日、6月24日付でカルビーの松本晃会長兼最高経営責任者(CEO)を、新設の代表取締役最高執行責任者(COO)に迎え入れると発表した。RIZAPグループは近年、積極的なM&A(合併・買収)をテコに成長を加速している。日本屈指の「プロ経営者」として知られる松本氏に、膨張したグループ経営の「守り」の役割を託す。
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「45年か46年働いていろんな経験をさせていただいた。この会社の成長に寄与できると確信している」。28日、東京都内で記者会見した松本氏は満面の笑みを浮かべた。
伊藤忠商事や米ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人社長などを経て、2009年からカルビーCEOを務める松本氏。9年間の在任中、コスト管理を通じた収益性の改善とグローバル化を加速。シリアル「フルグラ」など新規事業育成にも取り組み、カルビーの売上高を2倍に、営業利益率を3倍に高めた。
今年3月、「長くいすぎた」と感じていたカルビーCEOを6月に退任する意向を発表した後も、松本氏はプロ経営者として「新たな挑戦の場を求める」と公言してきた。あまたの企業からオファーがある中で選んだのは、「人間にとって根源的な魅力を追求し、おもちゃ箱のような楽しいイメージがある」と感じたRIZAPだった。
RIZAPグループはパーソナルトレーニング「RIZAP」ブランドを軸にゴルフレッスン、料理教室、機能性食品などを展開する。同社を率いる瀬戸健社長は、21年3月期に同社の売上高を18年3月期比2.2倍の3000億円に引き上げる目標を掲げ、活発なM&Aを展開。12年3月期に8社だったグループ子会社は76社に増えた。
瀬戸氏は「攻めの経営が続くなか、新たにグループ入りした会社の健全性やガバナンスなど守りの重要性が増している」と指摘。松本氏は「大きな成長が足を踏み外さないように貢献していきたい」と話した。
一方、瀬戸氏は6月24日付で新設のCEO職を兼務。引き続きグループ経営全体のかじ取りを担う。松本氏に対しては「ヘルスケア分野や海外展開などでのリーダーシップを期待したい」とした。
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