長野県軽井沢町で2016年1月、乗客の大学生13人と乗員2人が死亡したスキーツアーバス転落事故で、遺族が事故現場近くに「祈りの碑」を建立し、27日除幕式が開かれた。遺族ら約60人が出席し、犠牲者の冥福を祈るとともに、再発防止を願った。
碑には、亡くなった大学生の名前や事故の説明文に加え、「あの日の出来事をいつまでも忘れず二度とこのような悲惨な事故が起こらないことを祈ります」と刻まれた。
亡くなった大学2年田原寛さん=当時(19)=の父親で、遺族でつくる「1.15サクラソウの会」代表の田原義則さん(52)は「子どもたちのことを忘れないでほしい。安全安心なバスの運行につながるよう少しでも碑から思いを発信したい」と話した。
除幕式には、警察、消防などの関係者のほか、他の事故の遺族らも出席。12年に起きた関越自動車道バス事故で長女の胡桃さん=同(17)=を失った石川県白山市の岩上剛さん(46)は式典後、「つらい思いをしている人がたくさんいることを、世の中の人が忘れないようにしてほしい」と訴えた。
事故は16年1月15日未明、国道18号の下り坂カーブで発生。加速したバスが崖下に転落し、15人が死亡、26人が重軽傷を負った。長野県警は17年6月、バス運行会社の社長らを業務上過失致死傷容疑で書類送検した。(2018/05/27-18:46)
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