2018年5月23日水曜日

「変なSIM」 HISが発売 海外でもサクサク、1日単位で支払い

 エイチ・アイ・エス(HIS)子会社で格安スマートフォン(スマホ)事業を手がけるHISモバイル(東京・新宿)は23日、海外旅行中もスマホを使えるようにする「変なSIMカード」を7月1日に発売すると発表した。料金は1日あたり500円で、75カ国・地域に対応する。海外でも友人同士の連絡やネットでの調べ物をできるようにし、快適な旅をサポートする。

旅行先でもスマホでインターネットに接続できるようになる

 SIMロックがかかっていないスマホにカードを差し込んで使う。専用のアプリをスマホにインストールし、旅行先の国・地域、利用日数を1日単位で選ぶ。欧米やアジアなど、日本人に人気のある旅行先は基本的にカバーしているという。

 現地に到着後、アプリで通信機能をオンにすると、事前に設定した期間使えるようになる。現地の通信会社のネットワークを借りてネットに接続する。

 1日につき200メガ(メガは100万)バイトまで高速通信ができ、それ以降は低速に切り替わる。対話アプリの「LINE」やウエブページの閲覧であれば十分足りる容量だが、写真共有の「インスタグラム」や動画の閲覧などに多用すると容量が足りなくなる場合もあるという。

 専用アプリの提供とSIMカードの発送は6月下旬を予定する。SIMカード自体の価格は税別990円で、購入から3カ月間有効。まずはインターネットのみで販売し、今後はHISの店舗での取り扱いも検討する。

 海外旅行先で通信するにはWi―Fi端末をレンタルするのが主流。ただ、端末を紛失した場合の保険などで料金が高くなり、複数人でシェアしたとしてもHISのSIMを1人ずつ使ったほうが安く済むケースが多いという。複数人グループの場合、旅先で分かれてもお互いに連絡できるのが利点になる。

 HISモバイルは今年2月に国内向けの格安スマホ事業を開始。海外向けでは日本から海外旅行に行く顧客のニーズを取り込む。

 「変なSIMカード」のネーミングは、ロボットが働く「変なホテル」など「変な」ブランドの戦略の一環としている。

(河野真央)

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