東証1部上場で半導体事業などを手がける協栄産業(東京都)は2日、子会社で救命いかだの整備を請け負う「協栄マリンテクノロジ」(同)の福山営業所(広島県福山市)が必要な作業の一部をしなかったり、整備記録を改ざんしたりしていたと発表した。
同社から報告を受けた国土交通省は2日、船舶安全法に違反するとして、福山営業所に対して整備事業を行えないようにする処分をした。また、救命いかだの整備を行う全国の事業者に対して9日までに立ち入り検査し、同様の事例がないか確認するという。
協栄産業などによると、福山営業所では2002年8月以降、計326隻の貨物船やフェリーなどに積まれた救命いかだや、船が事故や災害に遭った際に避難するための降下式乗込装置で、空気漏れがないか確認する試験などを行っていなかった疑いがある。また、試験を実施していないのに実施したように整備記録の改ざんもしていた。
このうち、156隻に搭載されている救命いかだ812台、降下式乗込装置116台は現在も適切な整備がされていない可能性があり、今後整備作業が必要という。
ただ、救命設備メーカーが実施した評価では、いかだや装置について根本的な安全性に問題は無いとの結果が出たとしている。協栄産業は業務繁忙期に作業員が不足していたことなどが背景にあるとの考えを示した。今回の問題を受け、整備費用として2億3000万円の特別損失を計上し、2019年3月期の連結業績予想も経常利益を8000万円少ない1億2000万円と見込んだ。
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