2017年10月3日火曜日

日本株は上昇へ、ISM統計好調で米景気楽観-輸出、素材中心買い

3日の東京株式相場は上昇する見通し。米国の製造業統計の好調や株高の流れを受け、リスク資産投資に前向きな姿勢が広がる。業績の先行き期待電機や自動車など輸出株、鉄鋼など素材株、銀行など金融株中心に買いが優勢となりそうだ。

  日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、米供給管理協会(ISM)統計を受けた米国株高を背景に投資家心理が改善し、輸出株中心に幅広く買われると予想。また、「日本銀行の大企業・製造業の今期想定為替レートは1ドル=109円29銭で、想定より円安水準にあることは業績の上振れ期待も出てくる」と話した。

  米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物(円建て)の2日清算値は2万0470円と、大阪取引所の通常取引終値(2万0410円)に比べ60円高。

  ISMが2日に発表した9月の製造業総合景況指数は60.8と前月の58.8から上昇、13年ぶりの高水準となった。市場予想は58.1への低下が見込まれていた。受注の堅調に加え、ハリケーン襲来後の復興需要も影響した。

  2日の米国株は、堅調な経済指標を受け素材やヘルスケア、金融、資本財セクター中心に買われ、S&P500種株価指数は前週末比0.4%高の2529.12、ダウ工業株30種平均も0.7%高の22557.60ドルと最高値を更新。成長重視型の米税制改革への期待感も根強かった。

  米国株オプションの指標で、投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)は前日から0.6%低下の9.45と5営業日連続で低下し、7月以来の低水準にある。同日の米国債はほぼ横ばいで、10年債利回りは2.34%と1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。為替相場もおおむね安定し、けさのドル・円は1ドル=112円70銭付近で推移、前日の日本株終値時点は112円88銭だった。

  きょうの日本株は、米統計の堅調から買い安心感が広がり、輸出や素材、金融セクター中心に上昇して始まる見込み。素材セクターは、前日の米国株のセクター別上昇率が最も大きかった流れも受け継ぐ。9月の月次統計が好調だった百貨店株、SMBC日興証券が投資判断を強気に上げたJR東日本など陸運株も買われる可能性が高い。

  日本アジア証の清水氏は、きょうの日経平均株価の上値めどを2万0600円とみている。年初来高値水準のため、利益確定売り圧力はあるものの、25日や200日移動平均線からの乖離(かいり)率が5%未満で、「過熱感はない」と言う。

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