スルガ銀行は15日、シェアハウストラブルと2018年3月期決算について、静岡県沼津市で記者会見を開いた。米山明広社長は「営業幹部が審査担当に圧力をかけた」と今回の事態を招いた一因を語った。主な内容は以下のとおり。
――営業収益至上主義はどこから生じたか。
米山氏「増収増益が続き『今期も達成しなければ』というプレッシャーに変わった。リテール部門に力が入りすぎ、審査よりも営業が強くなってしまった」
――第三者委員会をつくる。会社側の協力体制は。
米山氏「全面的に要求に基づいて資料を提出する。他の業務を持たない専門の担当を設け、委員の求めに応じて対応していく」
「危機管理委員会には(スルガ銀行の)顧問弁護士が就いた。当社と関係のない人に(第三者委として)真相を追究してもらい、一番深いところから直したい」
――社員が不正を把握していたという社内アンケートが報道されている。
米山氏「危機管理委のヒアリングでも同じような結論に到達している。『聞いたことがある』という答えもあれば、踏み込んだものもあった。第三者委に移管して内容の精査からやってもらいたい。回答がどういうものか、ヒアリングもしてもらいたい」
――アンケートで不正に加担したという回答は。
米山氏「個別のことは私も言えないが、いろいろな回答があったと認識している。我々が邪推するのではなく、第三者委に真実を全部明らかにしてもらう」
――販売会社の元社員などが口座水増しを行員に指示されたという証言もある。
米山氏「それについては存じ上げていない。第三者委に見てもらわないと分からない。アンケートの回答がどういう意味なのかということを含めてちゃんと見てもらう」
――不正を指示したという内容はあったか。
米山氏「指示をしたという内容はないと思うが、そういったことがあったのは知っている、という回答はあった」
――書類の改ざんは横浜東口支店が関わっていると思うが、支店長以外に幹部クラスの人間で知っていたのは。
米山氏「役員が? いや、それは確認できていないが、それを含めて第三者委に見てもらわないと、我々では曲解してしまうことになる」
――一部では改ざんを「スルガスキーム」と呼んでいる。
米山氏「知らない。(社内でそう呼ぶことも)ない」
――業績評価変更のイメージは。
米山氏「今までは実績を評価していた。しかし実績はいきなりできるものでない。顧客の悩み、困っていることに対処できるソリューションを提供できれば満足してもらえる。知識がないと有効な提案はできない。単に結果だけを評価するのはダメだと。どれだけ満足してもらえたか、どれだけ有効な提案ができたかも評価していくのがポイントだ」
白井稔彦専務「これまで人事評価は実績70%、定性的評価30%の配分だった。業績は資産形成ローンなど実績について7割とウェートが高かった。どう対応していくか、客との接点をどう持つのか。すぐに芽は出ないかもしれないけれども、今年度から変えている」
■シェアハウスのリスク「十分認識できず」
――シェアハウス関連融資の決着がついた後はリテールに注力すると言っていたが、不動産融資はどうするか。サブリースには違法性はないが顧客への説明の点で問題があるということもある。
米山氏「シェアハウスについてリスクを十分に認識できていなかったのは間違いない。アパートのような既存分野と異なる案件を扱う場合は、リスクを十分に確認し、問題がないことを評価した上でやらないとこのような問題になる。リスク確認を十分にする」
白井氏「サブリースについてはつかみきれない部分が生じている。ニーズがなくなっているわけではない。反省をもとにノウハウを築き、顧客に迷惑を掛けないような審査体制をとりたい」
――今回の件は建設費の水増しやキックバックといった詐欺的なスキームが浮かび上がっている。スルガ銀行は被害者か加害者か。
米山氏「被害者ということはない。大変なご迷惑をかけたことに、申し訳ないという思いでいっぱい。第三者委員会で何が悪かったのか(調べる)ということに尽きる」
――社長が考える根本的な原因は。
米山氏「リスクに対する十分な理解、認識が社員になかった。銀行員としての良識をもっと強めなければいけなかった。もうちょっと持っていれば慎重な扱いができたのではないか」
――リスクとはどういう意味か。
米山氏「客にご迷惑を掛けるということだ」
――中古一棟マンションも積極的にやっていて、同じような構図で不正が横行していた。
米山氏「シェアハウスは新しい取り組みで、リスクアセスメントが確立できていなかった。中古一棟はこれまでやってきたのでリスク面で大きな問題になるとは理解していない。第三者委員会でみてもらう」
白井氏「一棟ものの改ざんは一部認識している。シェアハウスについては9割面談を終えているが、一棟については一部調査しているところだ。第三者委員会できちんと見ていいただく」
Read Again https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3055201015052018L61000/
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