2018年10月23日火曜日

KYB装置交換、大幅遅れも 不正発覚1週間、建設業界の人手不足直撃 (1/2ページ)

 油圧機器メーカーのKYBと子会社による免震・制振装置の検査データ改竄(かいざん)をめぐり、装置の交換が大幅に遅れる懸念が高まっている。建設業界の人手不足が直撃し、作業が思うように進まないとみられるためだ。KYBは最短で2020年9月までに装置の交換が完了すると説明するが、21年以降にずれ込む公算が大きい。不正発覚から23日で1週間。問題の長期化は避けられない。

 「作業員の取り合いになり、さらなる混乱が生じる可能性がある」。あるゼネコン関係者はKYBが納入した免震・制振装置の交換工事が一時期に集中した場合、作業員を確保するのが難しいとの見方を示す。人件費の高騰にもつながりかねず、悩みは深い。

 データ改竄や疑いのある装置が取り付けられた建物のうち、交換が必要なのは987件。KYBは早急に全て交換するため、装置を構成するオイルダンパーの生産能力を現在の月産100本から500本程度まで引き上げる計画だ。ただ、改竄の原因究明や再発防止を急ぐ傍ら、生産が順調に進む保証はない。

 免震装置は建物の地下にむき出しで取り付けられているため、交換は比較的、容易とされる。一方、制振装置は壁の中に設置されていることが多く、交換工事で建物が一時的に利用できなくなる可能性がある。

 交換にはマンションの住人や建物の所有者、ビルに入る店舗など幅広い関係者の理解を得なければならないが、交換作業の具体的な日程調整はほぼ手つかずの状態だ。

 日本建設業連合会は、交換で新たに建物に取り付けるKYBの装置の性能を第三者に事前に調べてもらう方針だ。建設会社の作業員を確保できたとしても実際の交換までには、さまざまなハードルが待ち構えている。

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