トヨタ自動車は19日、スポーツカーの新ブランド「GR」を立ち上げたと発表した。新たなブランドのもとで2018年春までに小型車「ヤリス(日本名はヴィッツ)」などのスポーツ仕様車11モデルを一気に投入する計画だ。スポーツカーの魅力を発信する拠点「GRガレージ」も新設する。スポーツカーを通し、ファンづくりを加速させるのが狙いだ。
新ブランドでは既存車種をスポーツ仕様にしたモデルを投入する。スポーツ車への改良の度合いに応じて3つのラインに分けており、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定モデルを「GRMN」のラインで販売する。これに加え、サスペンションなどに改良を加えた「GR」、ミニバンなど幅広い車種のモデルをそろえた「GR SPORT」もある。
19日には「GR」からヴィッツ、「GR SPORT」から「プリウスPHV」など計7モデルを発売した。18年春までにさらに4モデルを追加する計画だ。併せて全国の販売店にスポーツカーの魅力を発信する拠点であるGRガレージも新設していく。今年度中に39カ所を開業させる計画だ。専任スタッフを置いてスポーツカーを紹介するだけでなく、イベントも実施していく。
トヨタはこれまでも「G Sports(通称はG’s)」などのブランドで、既存車種をスポーツ仕様に改良したモデルを販売してきた。今回の新ブランド発表に合わせ、スポーツ仕様車のブランドは一本化される。
トヨタはモータースポーツを強化しており、これをファンづくり、クルマづくりに生かす戦略をとっている。呼応するようにスポーツカーも強化し、13年ぶりの新型スポーツカー「86(ハチロク)」を12年に発売した。
この流れを加速するため、今春にはモータースポーツを統括する部門を社内カンパニーに引き上げ、「ガズーレーシングカンパニー」を発足。同カンパニーにスポーツカーの商品企画や設計、開発、生産準備といった機能を集約させてきた。
今回の「GR」シリーズを皮切りに、トヨタは新たなスポーツカーの投入を加速させていく。将来は専用プラットホームを使ったスポーツカーも投入していく計画。友山茂樹専務役員は「世界に通用するピュアスポーツカーを世に出し、ラインアップを完成させていきたい」と力を込めた。
同日はサプライズで豊田章男社長も発表会に参加。「トヨタが80年の歴史を迎えるなかで、改めて面白いクルマをつくれることを示していきたい」と意気込みを語った。
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