2018年5月3日木曜日

東京ディズニー、35年ものがたり

 オリエンタルランドが運営する東京ディズニーリゾート(TDR)が開園35周年を迎えた。2019年3月まで記念パレードや特別イベントを繰り広げる。初年度、83年度に993万人だった来園者数は右肩上がりで増え、直近では3000万人を超えて推移する。

20180509-nikkei-kikaku-15779784433001large

 テーマパークそのものの拡張、時代ごとに人気キャラクターを起用したアトラクションやサービスで魅力を高めてきた。

 1983年の4月15日に「東京ディズニーランド」が開園した。「夢と魔法の王国」はあいにくの雨での幕開けとなった。開園まもなくスタートした「エレクトリカルパレード」が評判となり一気に客足を伸ばす。

 87年に「ビッグサンダー・マウンテン」、92年に「スプラッシュ・マウンテン」など今も安定した人気を誇る施設を次々とオープン。オリエンタルランドは96年に上場した。2001年には東京ディズニーシーも開園し、新たな顧客層を獲得していった。バブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災――。「平成」の浮き沈みに見舞われながらも、テーマパークの王としての確固たる地位を築いた。

 ただ客足が絶えない裏で、キャパシティー不足による過剰ともいえる混雑が問題になりつつある。2020年に向け拡張計画もしっかり進め解消に動く。次の節目となるのが40周年、不惑となる。夢を与え続ける舞台づくりの一方、ゆったり迷っている暇はなさそう。

 格安航空会社(LCC)によるインバウンド需要に沸くユニバーサル・スタジオ・ジャパンが勢いづき、東西の綱引きも熾烈になる。上海ディズニーランドはじめアジア圏で大型アミューズメントパーク、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)施設が誕生している。

 35年前とは異次元のスピードで時代は変化する。開園当初からあるシンボル、「シンデレラ城」。シンデレラは魔法が解けても、ハッピーエンドを迎えた。そんなサクセスストーリーの扉を開けるのか、これからこそスリリングな展開になる。

Let's block ads! (Why?)

Read Again https://www.nikkei.com/article/DGXZZO30121110T00C18A5000000/?nf=1

0 件のコメント:

コメントを投稿