2018年5月3日木曜日

富士フイルム、米裁判所に異議申し立て ゼロックス和解で

 富士フイルムホールディングスは米国東部時間の2日、米ゼロックスの買収を巡り、同社が大株主のカール・アイカーン氏らと合意した和解に対して異議を申し立てた。米裁判所は3日午後、富士フイルムとゼロックスの両者の主張を聞く聴聞を開く。聴聞の内容次第で、ゼロックスによる和解が成立するかが判断される見通しだ。

 富士フイルムは米ニューヨーク州上級裁判所に異議を申し立てた。裁判所はゼロックスによる和解が成立するか判断を保留し、聴聞を実施する。

 ゼロックスは1日、アイカーン氏らと和解し、ジェフ・ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)ら7人の取締役が辞任すると発表。6人の取締役を新任した。新経営陣のもと、富士フイルムの買収案を見直す方針を打ち出した。

 富士フイルムは自社の買収案がゼロックスの企業価値を向上するとの姿勢を崩していない。「一部株主のみの主張を受け入れた今回の和解は、ゼロックス株主全体の利益にはつながらない」との主張で、裁判所に異議を申し立てた。

 米裁判所は4月27日には、アイカーン氏に同調するダーウィン・ディーソン氏の訴えを認め、買収手続きの一時差し止めを命じた。富士フイルムは今回の異議申し立てで一時差し止めに対する不服も表明する。差し止めが解除されなければ、上訴する方針だ。

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