富士フイルムホールディングス(HD)による米ゼロックスの買収計画が、白紙に戻る可能性が出てきた。米ゼロックスは1日、買収に反対していた大株主2人と和解に向けて合意したと発表した。経営陣を刷新し、買収受け入れを撤回することも視野に検討する方向だ。富士フイルムは計画の変更に応じない構えで、両社の対立は尾を引きそうだ。
計画に反対しているのは、筆頭株主の投資家カール・アイカーン氏と第3位株主のダーウィン・ディーソン氏。米ゼロックスの価値を過小評価していると反発し、買収手続きの差し止めや、同社の取締役の変更を求めて米ニューヨーク州の裁判所に提訴。株主総会で買収案に反対するよう他の株主に呼びかけていた。
米ゼロックスが発表した和解案は、訴訟の取り下げなどを条件にジェフ・ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)やキーガン会長ら計7人の現取締役が退任し、大株主が推すCEO・会長候補を含め取締役6人を新たに受け入れるという内容。そのうえで買収計画の代替案を検討する会合を開くとしており、富士フイルムとの関係を終わらせることも選択肢に含まれる。
大株主が推す取締役が経営陣の…
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