2018年5月2日水曜日

紙巻きたばこ10年で4割減…主戦場は加熱式に JTが全国展開前倒し

 受動喫煙対策の強化などを背景に、加熱式たばこへ乗り換える愛煙家が急増している。あおりを受け、紙巻きたばこの平成29年度の販売数量は10年前から4割強も減少した。日本たばこ産業(JT)は加熱式の全国展開を前倒しし、事業の根幹である国内市場の主導権を奪い返す構えだ。加熱式で独走してきた米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)の優位は揺らぎつつある。

 「加熱式のシェア40%を目標に反転攻勢する」

 JTの見浪(みなみ)直博副社長は2日、投資家向け決算説明会で加熱式たばこ「プルーム・テック(PT)」の強化策を打ち出した。今年9月の予定だった47都道府県への展開を6月に早め、7月にはコンビニエンスストアにも並べる。

 専用のたばこカプセルを作る東海工場(静岡県磐田市)に「世界中の技術者を集めて24時間操業し、全国へ供給するメドが立った」(寺畠正道社長)という。

 PMIの「アイコス」や英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「グロー」に遅れていたPT本体の販売数も4月に200万台を突破。株式市場は一連の発表を好感し、今月2日のJT株の終値は前日比5・7%上昇した。

 一方、PMIの株価は4月19日に16%急落。米ウォールストリート・ジャーナル(電子版)はアイコスの販売鈍化が要因と解説した。日本市場での独り勝ちも、今や競合2社の追い上げで風前のともしびとなっている。

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