2018年5月2日水曜日

「千客万来施設」難航 知事が事業者訪問 結論先送り /東京

 築地市場から移転する豊洲市場(江東区)に併設する観光拠点「千客万来施設」の整備が遅れている問題で、小池百合子知事は1日、事業者となっている万葉倶楽部の本社(神奈川県小田原市)を訪問した。知事は同社が撤回を求めている築地市場跡地の再開発方針について説明したが、事業継続か否かの結論は先送りされた。

 当初は長谷川明副知事が説明する予定だったが、小池知事も同席し、高橋弘会長と面会した。報道陣には非公開だった。

 同社は、小池知事が築地跡地を「食のテーマパーク」に再開発する基本方針を表明したことで、観光施設が競合して採算が合わなくなると主張し、事業撤退を示唆。4月25日には基本方針の撤回や、小池知事の謝罪を求めていた。

 面会後、高橋会長は報道陣の取材に「(知事から)明確な謝罪はなかった」と不快感を示した。さらに施設の設計費など約10億円を投じたことを挙げ「プロジェクトから降りるに降りられない。今の条件では前に進まない」と語り、都に施設の建設コストの抑制やテナント誘致への協力を求めたことを明らかにした。

 小池知事は面会後、都庁で開いた幹部会議で「食のテーマパークは(築地)再開発の一つの考え方。事業環境を阻害するような誤解を与えたことは陳謝した」と述べた上で「時間的な制約も考慮しなければならない」と話し、期限を設け、同社側に事業継続の可否を確認する考えを示した。【森健太郎】

〔都内版〕

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