[東京 15日 ロイター] - 東芝(6502.T)は15日、改革に向けた5カ年計画「東芝Nextプラン」の概要を公表した。メモリー事業の売却方針は変更せず、売却後に自社株買いを含めた株主還元を検討する。会見した車谷暢昭会長・最高経営責任者(CEO)はメモリー事業の売却について「中国独禁当局による審査結果を待つ状況に変わりはない」と説明。「今のところネガティブな情報は得ていない」ことを明らかにした。
中国当局が審査結果を伝えてこない可能性については「何も言ってこないというのはおそらくない」と述べ、何らかの連絡があるとの見方を示した。
中国当局の審査は28日に期限を迎える。
車谷CEOは「売却完了後は財務体質は大幅に改善する。適切に株主還元を検討していきたい」と語った。
<年内に数値目標>
新計画は引き続き、社会インフラ、エネルギー、電子デバイス、デジタルソリューションの4事業を注力事業と位置付け、人工知能(AI)やすべてのモノがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)などを組み合わせることで、継続的に収益を生み出せる「リカーリング型事業」への転換を図る。
報酬制度の見直しにも着手。7月から執行役を対象に株式を組み合わせた報酬制度を導入する。
数値目標など具体的な計画は年内に公表する。
車谷CEOは「M&A(企業の合併・買収)も成長オプションとしては大変重要だ」と指摘。「シナジー効果実現の確からしさやリスク分析を十分に行った上で慎重に検討する」と語った。
<7年ぶり最高益>
2018年3月期決算(米国会計基準)は最終損益が8040億円の黒字(前期は9656億円の赤字)に転換した。米ウエスチングハウス・エレクトリック(WH)関連債権の売却益や税金費用の減少などが寄与した。
最終黒字は4年ぶりで、7年ぶりに過去最高を更新した。
株主資本は7831億円のプラス(前期は5529億円のマイナス)となり、債務超過は解消した。
同席した綱川智・社長兼最高執行責任者(COO)は「危機的な財務状況は解消することができた」との認識を示した。
2019年3月期の最終利益はメモリー事業の売却益を織り込み、前年比33.1%増の1兆0700億円を見込んでいる。
*内容を追加しました。
志田義寧
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