2018年4月7日土曜日

仮想通貨、各国が規制強化にかじ 次はインド

 世界各国が仮想通貨の取り締まりを強化している。投機や犯罪行為の防止が目的で、相場に一段と下押し圧力が加わっている。

 直近の例はインドで、銀行をはじめとする金融機関に仮想通貨の取り扱いを禁じた。インド準備銀行(中央銀行)は、同中銀の規制下にある企業が「(仮想通貨を用いた)取引や決済を行う個人や企業を相手に取引やサービスの提供を行うことを禁止する」とし、3カ月以内にそうした取引先との関係を絶つよう義務付けた。

 インドは仮想通貨の全面的な禁止までは踏み込まなかった。だが米国、日本、韓国、中国が仮想通貨の売買や仮想通貨を使った資金調達を規制する中で、市場に追い打ちをかける動きとなった。

 資産運用会社アクサ・フラムリントン・アジアを率いるマーク・ティンカー氏は、各国当局が金融機関に対する取り締まりの強化を通じて「実体経済に及び得る影響」を制限しようとしていると述べた。

 仮想通貨の魅力は、政府や中銀の介入がないと考えられてきたことにあった。だが当局の姿勢の厳格化で、試練にさらされるようになっている。ビットコインやイーサリアム、ライトコイン、リップルといった仮想通貨が軒並み今年に入ってから値下がりしている一因もここにある。

 コインデスクによると、現在のビットコイン価格は6600ドル付近で、ほぼ年初来安値の水準にある。投資家の熱狂ぶりに押されて1300%余りも値上がりし、2万ドル近くに達した昨年12月と比べると、価値が半分以下になった。

 クリプトコンペアーのデータでは、インドルピー建てのビットコイン価格が6日に27%下落し、コインデスクが算出しているビットコイン価格指数よりかなり割安に取引されている。

 インド中銀は、仮想通貨を支えるブロックチェーン技術で、消費者を詐欺から保護したり、マネーロンダリング(資金洗浄)を阻止したりするのが難しくなったと述べた。同時に、金融サービスを広く行き渡らせる取り組みの一環として、同行自身がデジタル通貨の発行を検討している。

 このような動きに出たインドだが、世界のビットコイン市場に占める割合はごくわずかだ。クリプトコンペアーによると、ビットコイン取引全体のうちルピー建ては0.02%にすぎない。

 インド政府は2016年、汚職の防止を目的に500・1000ルピー紙幣を廃止した。流通する貨幣のおよそ85%が銀行に預けない限り価値を失うことになり、デジタル通貨の利用者が増えた。

 世界的にも仮想通貨に対する風当たりが強まっており、特にアジア諸国でその傾向が顕著だ。

 韓国では今週、コインネストを含む仮想通貨取引所2社のトップが顧客の資金を横領した疑いで逮捕された。先月には主要な仮想通貨取引所3社を対象に家宅捜索が行われていた。

 日本では1月に仮想通貨取引所コインチェックが深刻なハッカー攻撃を受けた後、取り締まりが強化された。金融庁は3月、仮想通貨交換業者7社に行政処分を下した。

 米国では証券取引委員会(SEC)が、仮想通貨技術を使った資金調達「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」で投資家が不利益を被っている可能性を調査している。

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