2017年12月12日火曜日

カバー脱落、ボルト緩み… 新幹線、過去にもトラブル

 走行中の新幹線の台車から亀裂が見つかり、運輸安全委員会が12日、新幹線のトラブルを初めて重大インシデントと認定した。専門家からは原因究明を求める声が上がっているが、高い安全性を誇る新幹線でも、カバー脱落やボルトの緩みなど過去にトラブルが起きている。

 平成27年8月には走行中の山陽新幹線の車両カバーが脱落した。運輸安全委は28年、ボルトがきちんと締め付けられていなかったとする調査報告書を公表した。

 東海道新幹線静岡-掛川間では今年3月、脱線を防ぐためレールの内側に設置したガード(長さ約4・1メートル、重さ約120キロ)が外れ、通過した車両の台車下部にぶつかった跡が見つかった。新幹線が通過する振動で、ガードを固定していたボルトが緩んで浮き上がったことが原因だった。

 人為的な原因で死傷者が出た例もある。27年6月、新横浜-小田原間を走行中の先頭車両で、男がライターでガソリンに着火し、焼身自殺。居合わせた女性客が死亡したほか、負傷者も多数出た。国土交通省は新幹線で初の「列車火災事故」と認定した。

 今回の重大インシデントについて、関西大の安部誠治教授(交通政策論)は「検査がいつ行われ、適正だったのかが今後のポイントになる」と指摘する。

 新幹線の車体に詳しい平川賢爾・九州大元教授(機械工学)は「新幹線の安全神話はJRの徹底した検査に支えられてきた。亀裂が拡大すれば脱線の恐れもあった。なぜ見過ごされたのか究明が必要だ」と語った。

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