2018年4月3日火曜日

企業トップ、新入社員に再起誓う 東芝「日本代表する企業へ」、神鋼「ガバナンス改革使命」

 新年度の仕事始めとなった2日、全国各地の多くの企業で入社式が開かれた。新社会人は推定で約93万人。品質問題などの不祥事や経営危機に揺れた企業のトップは失墜した信頼の回復や経営再建を訴え、新入社員を前に企業としての生まれ変わりを誓った。

 「不正会計などで3年にわたり極めて困難な状況に直面したが、日本を代表する企業に復帰させる」

 東京都港区の東芝本社で開かれた入社式では、1日に就任したばかりの車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)が212人の新入社員に決意を語った。

 東芝は昨年度に新卒の一括採用を見送っており、入社式は2年ぶり。債務超過解消にめどをつけ、危機的状況は脱したが、再建は道半ばだ。車谷氏は「困難な時期こそ人は成長する。素直に学び、情熱を持って仕事を成し遂げてもらいたい」と呼びかけた。

 製品データ改竄(かいざん)など不正が明るみに出た企業のトップが一様に強調したのは再発防止だ。前社長の引責辞任を受け1日付で就任した神戸製鋼所の山口貢社長は神戸市での入社式で、「ガバナンス(企業統治)や企業風土の抜本的な改革を推し進めていくことが私の最大の使命」と宣言した。また、東レの日覚昭広社長は「しっかりした心構えと高い倫理観を持って行動していただきたい」と新入社員に要求した。

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