みずほフィナンシャルグループは31日、傘下のみずほ銀行の新たな取引システムが、7月末に完成したと明らかにした。同行では合併前の旧行時代のシステムが併存してトラブルが続いたため、統合作業を進めているが、延期が続いていた。新システムの完成を受け、8月から統合に向けた運用テストを始めて、2018年度から新システムへの移行を進める。
新型が完成したのは、顧客の出入金を管理する「勘定系システム」。運用テストは数カ月かけて行う。移行を一度に全店舗で行うとトラブルの影響が大きいため、18年度から約1年かけて新システムに切り替える。当初16年春の統合を目指したが開発が遅れ、費用は見込みより約1千億円多い約4500億円に膨らんだ。
みずほグループでは、かつて旧第一勧業、富士、日本興業のシステムが併存した02年に大規模なシステム障害を起こした。その後も旧みずほ銀とみずほコーポレート銀のシステムが併存し、11年の東日本大震災で障害が発生した。金融庁の業務改善命令を受け、複雑なシステムの統合を決めたが、開発に手間取り延期が続いていた。(福山亜希)
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