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日本のキログラム原器=産業技術総合研究所提供 |
フランス・ベルサイユで開かれた国際度量衡総会は十六日、重さの単位キログラムの定義を百三十年ぶりに変更することを決めた。来年五月二十日の世界計量記念日に合わせて基準のキログラム原器を廃止し、物理学の定数を用いて計算する方式にする。一キロの重さはこれまでと全く変わらない。
新定義には日本の産業技術総合研究所(茨城県つくば市)も貢献した。総会に参加した臼田孝・計量標準総合センター長は「日本の貢献は決定的だった」と語った。
重さ一キロは一八八九年以降、パリ郊外の国際度量衡局が保管する金属製の分銅である原器が基準とされ、各国に複製を配布、利用してきた。
厳重に保管していても原器にごくわずかな汚れや傷が付く恐れがある。極めて高い精密さを要する先端技術では致命的な誤差を生むため、基準変更が進められてきた。
産総研は、原子が規則正しく並ぶシリコン球を原器に見立てて、重さと含まれる原子の数を詳しく計測。そこから求めた原子一個の重さに関係する「プランク定数」を高精度で割り出した。欧米などのチームの計算とも一致。あらゆる物質で原子レベルから一キロを決められるようになった。より精密に重さを量れるため、従来は難しかった極めて軽い物質の重さも求められる。原器の損耗による影響もない。
長さのメートルや時間の秒、光の強さを示すカンデラといった基本七単位のうち、今回の総会で定義が変更されたのはキログラムと電流のアンペア、温度のケルビン、物質量のモル。キログラム原器が人工物の「最後の物差し」だった。
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