2018年11月17日土曜日

パワハラ、企業に防止義務 厚労省、法改正へ セクハラ対策も強化

 厚生労働省が、職場のパワーハラスメント対策として、企業に防止措置を義務付ける方針を固めたことが16日、分かった。具体的な対応方法として社内への周知、啓発や相談窓口の設置などを検討しており、指針で明記する。セクハラ対策も強化し、取引先との関係で被害があった場合に加害者側の企業が取るべき対応を明確化する。

 中小企業の女性活躍促進と併せて関連法案を取りまとめ、来年の通常国会への提出を目指す。

 都道府県労働局には、パワハラを含む職場の「いじめ・嫌がらせ」に関する相談が年間7万件以上寄せられている。だが現状ではパワハラを規制する法律がなく、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)が9月から対応策を議論。厚労省は議論の内容を踏まえ、体制整備や防止対策を企業の義務として法律に明記することを決めた。

 審議会では中小企業団体の代表から「何がパワハラに当たるかは受け止め方によって違う」と法制化に慎重な意見もあった。このため、中小企業向けの支援策や経過措置も検討する。

 パワハラが起きた場合、訴訟による解決には時間と金銭的な負担がかかることから、裁判外紛争解決手続き(ADR)も活用できるようにする。どの法律に規定を盛り込むかは今後、内閣法制局と調整する。

 セクハラ対策の強化では、男女雇用機会均等法を改正し、被害を申告した人に対する不利益な取り扱いを禁止する規定を盛り込む。女性活躍推進法も改正し、従業員301人以上の企業を対象としていた女性登用の数値目標設定義務を、101人以上300人以下の中小企業に拡大する。

 厚労省はこうした法改正の方針を骨子にまとめ、19日の審議会分科会に示す予定だ。

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