2018年11月21日水曜日

ルノー、ゴーン容疑者を解任せず-ボロレCOOが暫定トップ

Photographer: Christophe Morin/Bloomberg

ルノーは20日、同社の会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるカルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受け、ティエリー・ボロレ最高執行責任者(COO)を暫定的な経営トップに指名した。ゴーン容疑者は解任しなかった。

  今年2月にCOOに就任して以来、実質的にゴーン容疑者の後継者と目されていたボロレ氏(55)はゴーン容疑者と同等の権限を有する暫定副CEOとなる。ルノーが取締役会後に発表資料で明らかにした。フィリップ・ラガイエット氏は筆頭独立社外取締役として取締役会を率いる。

  フランス・ブルターニュ地方出身のボロレ氏は仏自動車部品フォルシアの副社長まで登り詰めた後、2012年にルノーに入社した。同氏はフォルシアの前、仏タイヤメーカーのミシュランにゴーン容疑者と同じ時期に勤務していた。ゴーン容疑者はボロレ氏について、ルノーCEOの「良い候補」だと述べていた。

  ゴーン容疑者は有価証券報告書に自らの報酬を過少に記載していた容疑で逮捕された。さらには、日産自動車の資金を私的に流用した疑いもかけられている。この結果、ゴーン容疑者の強い後押しにより維持されていた日産・ルノー連合の将来に暗雲が垂れ込めた。事情に詳しい関係者3人によると、日産の西川広人社長は19日、ルノー取締役会に対し、日産・ルノー連合を統括するルノー日産BV(オランダ)の財務不正の可能性を日産は調査していると伝えた。

  ルノー取締役会はゴーン容疑者に関する判断を控え、日産に対し、社内調査に関する全ての情報を提供するよう求めた。

  ルノーの筆頭株主であるフランス政府はゴーン容疑者の代行を求める中で、同容疑者と距離を置いた。ルメール財務相はゴーン容疑者は「グループを率いる立場にない」と述べたが、解任要求には踏み切らなかった。

原題:Renault Reserves Judgment on Ghosn, Names Bollore Interim Chief(抜粋)

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