2018年11月22日木曜日

ドルチェ&ガッバーナ、中国で炎上 きっかけは広告動画

 イタリアの高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」が中国・上海で21日夜に予定していた大規模なショーが、当日になって突然中止された。同社の中国向け広告動画が「中国を侮辱している」と物議をかもし、出演予定だった中国人モデルが次々とボイコット。22日も中国内の怒りは収まらず、商品不買の動きも出始めた。

 問題になったのは、18日にD&Gが公開した「中国伝統の箸でイタリアの伝統料理を食べる」というテーマの広告動画。着飾った女性が箸をピザに突き立て、不器用に食べる内容で、画面上で箸を「棒のような器具」と紹介した。

 これに対し、「伝統的な箸文化を馬鹿にしている」「こんな箸の使い方はしない」といった批判が中国のネット上で噴出した。21日には、D&Gのデザイナー、ステファノ・ガッバーナがインスタグラムで中国を罵倒する画面がネットに出回り、「炎上」。中国人モデルが続々と同日夜のショーへの出演を拒否したため、D&G側は同日夕になって「トラブルでショーは延期する」と発表した。

 ただ、ショーの中止後も、中国の有名芸能人らが「中国を侮辱するデザイナーの商品は買わない」「今後はD&Gといかなる仕事もしない」とSNS上で相次いで表明。22日にはネット通販大手アリババ集団などのサイトからD&Gの商品が消えた。イタリア・ミラノのD&Gの店頭に中国人が集まり、抗議する写真も投稿された。

 D&Gはデザイナーのインスタグラムについて「他人にアカウントをのっとられ、本人の発言ではない」と弁明。「中国に特化したショーの開催を夢見て、愛と情熱をもって臨んだ。(中止は)大変不幸なこと」とするコメントを出した。(上海=宮嶋加菜子)

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