清水律子
[東京 8日 ロイター] - 武田薬品工業(4502.T)は8日、アイルランド製薬大手シャイアー(SHP.L)の買収で合意したと発表した。買収総額は約460億ポンド(約6兆8000億円)にのぼり、実現すれば、ソフトバンクグループ (9984.T)による英ARMホールディングス買収を抜き、日本企業による過去最高額の買収案件となる。
これにより、売上高は、日本の製薬企業として初めて世界トップ10入りを果たす。世界市場での生き残りを賭けた巨額買収となるが、柱となる新薬開発にうまく結び付けられるかは不透明だ。
両社が同日締結した契約によると、シャイアーの株主に対してシャイアー株1株につき現金30.33米ドルおよび武田薬の新株0.839株または米国預託株式(ADS)1.678株のいずれかを割り当てる。
武田は今年3月28日に買収検討を表明。その後、金額を引き上げながら5回の提案を行い、4月24日に、1株49.01ポンドで暫定合意していた。
シャイアーの取締役は全会一致で株主に賛成票を投じるように推奨する。また、武田の取締役会も、新株発行を承認するための臨時株主総会において、賛成の投票を行うように推奨することを全会一致で決めた。今後は、両社の株主から賛成を得られるかどうかが焦点となる。買収は、2019年上期(1―6月期)に完了する予定。
武田は、消化器系疾患、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経性心疾患)の3つの重点領域とワクチンで新薬開発に注力している。がんについては、昨年、米アリアド・ファーマシューティカルズを約6100億円で買収。シャイアーは、消化器系疾患とニューロサイエンスの強化に資するほか、希少疾患と血漿分画製剤でもリーディングカンパニーとなるとしている。
両社の売上高を単純合算すると、約3兆4000億円規模となる。
武田の18年3月期の売上高計画は1兆7450億円。今回の買収は、この4倍の資金をつぎ込む。武田によると、今回の買収完了後3事業年度の年末までに、少なくとも14億ドルの年間コストシナジーを生み出せるという。また、買収実施でも「確固たる配当方針、投資適格格付けを維持する」としており、純有利子負債/EBITDA倍率を中期的には2.0倍以下にすることを目指す。
武田はまた、シャイアー買収に向け、JPモルガン・チェース(JPM.N)、三井住友銀行、三菱UFJ銀行との間で308.5億米ドル(約3兆3600億円)のブリッジローン契約を結んだことも明らかにした。資金の一部は、シャイアー社株主に支払う現金対価やその他関連する費用などに充当する。
*情報を追加しました。
Read Again https://jp.reuters.com/article/takeda-shire-acquisition-idJPKBN1I90KP
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