
【ワシントン清水憲司、北京・赤間清広】米中両政府は18日、「貿易戦争」回避に向け、ワシントンで開かれた2回目の閣僚級会合を終えた。中国は農産物や資源など米産品の輸入拡大で対米貿易黒字を削減する案を示し、歩み寄りの姿勢を見せた。しかし、米国側との溝は埋まらず、合意事項の発表は見送られた。両国は今後も協議を続けるが、落としどころは見えない。
「我々の要求を満たしつつある」。米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は18日午後、米メディアに中国の提案を評価する考えを示した。中国国営新華社通信も会合後、「協議は積極的、建設的で、成果に富んだものだった」という関係者の声を伝え、協議の進展をアピールした。
しかし、合意のめどは立っていないのが実情だ。中国は貿易黒字削減に前向きな姿勢を示したものの、米国側は知的財産権の侵害や外国企業に対する技術移転強要なども問題視。クドロー氏は「(改善に向けて)検証可能なプロセスが必要だ」と指摘し、中国市場の開放などで課題が多いとの考えを示唆した。
トランプ政権は中国に対し、対米貿易黒字を2020年までに2000億ドル(約22兆円)規模で削減するよう迫っている。米メディアによると、中国の劉鶴副首相は関税引き下げや市場開放も進める考えを表明。「2000億ドル規模の黒字削減につながる」との見方もあるが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは中国が数値目標の設定を拒否したと報じた。黒字削減の規模や具体的な方策を巡り、激しい駆け引きが続いている模様だ。
5月上旬の初会合が一方的な要求を突き付け合うだけで終わったのに対し、今回は一定の前進があったのは確かだ。しかし、11月の中間選挙に向けて成果を急ぐ米国と、自国の産業政策に対する米国の関与を排除したい中国との間で、意見の隔たりは大きい。
対中強硬姿勢を見せるトランプ大統領だが、中国通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する独自制裁の見直しを示唆するなど中国に対する配慮もにじませた。米朝首脳会談を6月12日に控え、北朝鮮への影響力が強い中国との関係をこじらせるべきではないとの計算が働いた可能性もある。
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