スーパーコンピューター開発会社「ペジーコンピューティング」(東京都千代田区)を巡る国の助成金詐欺事件に絡み、同社が外注費を水増しする方法で助成金を含む約8億円の所得を隠し、法人税約2億円を脱税した疑いのあることが関係者の話でわかった。
東京地検特捜部と東京国税局は、同社が隠した所得の一部を関係会社が抱えていた自動車レース事業の損失
ペジー社は、国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」が2012~13年度に実施した二つの助成事業で、事業費を水増しした実績報告書をNEDOに提出し、計約11億3300万円の助成金を受給。助成金は「雑収入」による所得として税務申告するが、関係者によると、同社は、電子部品を開発する関係会社「ウルトラメモリ」(八王子市)などへの外注費を約8億円水増しして支払い、ペジー社の所得を圧縮していたという。
ウルトラ社は06年の設立時、「EMSマネージメント」の社名で全日本F3選手権などに参戦。ペジー社の代表取締役・斉藤元章被告(50)(詐欺罪で起訴)はEMS社に多額の資金を貸し付けており、参戦するレースや購入するレーシングカーなどを事実上決めていたという。
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